ミャンマー・シャン州北部で、少数民族武装組織と国軍との戦闘が頻発している。少数民族パラウン族主体のパラウン州解放戦線(PSLF)の軍事部門タアーン民族解放軍(TNLA)との戦闘で国軍兵士約30人が死亡したという。写真は、PSLF/TNLAの基本綱領が書かれた冊子。メンバー一人ひとりに配布されている。(赤津陽治)

ミャンマー・シャン州北部で、少数民族武装組織と国軍との戦闘が頻発している。少数民族パラウン族主体のパラウン州解放戦線(PSLF)の軍事部門タアーン民族解放軍(TNLA)との戦闘で国軍兵士約30人が死亡したという。写真は、PSLF/TNLAの基本綱領が書かれた冊子。メンバー一人ひとりに配布されている。(赤津陽治)

 

◆少数民族パラウン族主体のパラウン州解放戦線(PSLF)の軍事部門タアーン民族解放軍(TNLA)との戦闘で約30人死亡

改革が進むといわれるミャンマーで、少数民族武装組織と国軍との軍事衝突が頻発している。今月23日には、中国国境に近いシャン州北部ナムカン郡 で、パラウン州解放戦線(PSLF)軍事部門のタアーン民族解放軍(TNLA)と国軍との間で戦闘が発生し、国軍側に大きな被害が出た模様だ。PSLF側 の情報では、23日からの戦闘で、国軍兵士約30人が死亡、TNLAの兵士1人が死亡したという。

少数民族パラウン(タアーン)族で構成されるTNLAの推定兵力は約2000人。停戦に応じていないカチン独立機構(KIO)の支援を受け、2011年からKIO軍事部門のカチン独立軍(KIA)と連携しながら、シャン州北部で勢力を拡大しつつある。

国軍側は今月に入って部隊を増強し、第77師団や第88師団を含む3000~5000人の兵力をTNLA周辺に配置しているとみられる。国軍部隊の 増強について、PSLFのマイポンチョー書記長は、「政府・国軍側には、少数民族武装勢力との全土停戦協定に関する交渉をより有利に進めたいという思惑が ある。カチン族とパラウン族の武装勢力が軍事的に弱まれば、交渉は政府側の意向に近いかたちで進められることになるだろう」と語った。

政府と少数民族武装勢力との間で協議中の全土停戦協定案は、今月初めのヤンゴンでの協議で双方の案を組み合わせた統一案が一先ずはできたとされる。しかし、内容について合意に至った部分は少なく、5月以降も両者の間で協議が続く見込みだ。

【赤津陽治】