朝6時起床。簡単に荷物をまとめ、去年の5月から駐留している韓国軍に会うため、サマワの南の町ナーシリヤへ出発。この道路は「アリババ街道」と呼ばれ、強盗が出ることで有名らしい。予定通り、8時前にはナーシリアへ到着。まず食堂を探し、カバブの朝飯を食う。食堂の主人に韓国軍の評判を聞くと「みんな気さくでとてもいい」という返事。それに比べ、イタリヤ軍は最悪。「泥棒を捕まえてくれと頼んでも、知らん振り」と怒る。ほんとうはどうなのかな。

飯を食った後、占領軍の基地へ。周辺の警備やパトロールはイタリヤ軍、基地の検問は米兵たち。受付はまだあどけなさが残る黒人の女性兵士とやはり若いおにいちゃん兵士。2人も20歳前後。これじゃ、まるでアメリカの田舎のハイスクールみたい。ただしバスケットボールの替わりに、M16自動小銃を持つ。こんな気のいい若者たちがなぜここにいるの?

結局、韓国軍は休暇中で出てこず。ただし、基地の中は監視もつかないので、さしさわりのない部分をビデオで撮影。10時ころ、ナーシリアの大学へ。理由はない。取材先で時間があったらぼくはどこでもたいがい大学を探す。自由な空気も好きだし、話も聞きやすい。意外にもこの大学は4分の3が女子学生。キャンパスも華やいでいる。独身のモハメッド(通訳)やワッカース(運転手)も顔がほころぶ。

ただし女子学生からは政治的なコメントはほとんどなし。結婚相手の条件を聞いたら、みんなコロコロ笑いころげた。明るい。ちなみに結婚相手は「親が決める」との返事。恋愛は少ないらしい。男子学生は基本的にみんな米軍支持。米軍不在による政治の混乱を恐れている。イラクでは階層により、占領統治への賛否も分かれる。比較的裕福な家庭の子弟には親米が多い。取材中、偶然、韓国兵のグループがやって来た。なんという幸運。「アンニョンハシムニカ(こんにちは)」「カムサハムニダ(ありがとう)」。
次のページへ ...