「リーダーは、ここから遠い所にいる」
イーグルは私たちをバザールの中心にある宿に案内した。バザールと言っても、20軒ほどの家が並ぶ小さな集落である。

これでも、かつてはロルパで最も栄えたバザールの一つだったという。宿は、かつて銀行があったという3階建ての家だった。

どこの村でもそうだが、旅人に食事を提供する家が“宿”で、料金も食事代しかとられない。私たちが連れてこられた宿は、宿泊客用の部屋が3つもある大きな宿だった。家の裏庭にはめずらしく、トイレまである。バザールの中心には、こうした“宿”が数軒並んでいた。

夜になってわかったことだが、ここは武装・非武装両方のマオイストたちの通り道になっており、大勢のマオイストがこのバザールで、毎日のように食事をしたり宿泊したりするのだった。(写真右: ガルティガウン村のバザール。20軒ほどの家が並ぶ小さな集落である。)

この夜も、私たちが泊まった宿に、6,7人のマオイストが宿泊していた。暗くなってから到着した彼らは、タバン村の北に接するルクム郡マハト村から来たのだという。この中の一人のDCM(District Committee Member、郡委員会メンバー)が、たまたまウダヤと同じロルパの村の出身だった。久しぶりに再開した2人は、隣の部屋の木で作った粗末なベッドの上で、同郷の知り合いの消息に関する情報交換を始めた。

部屋と言っても、何枚かの板の仕切りがあるだけで、大きな隙間から隣の部屋の様子が丸見えである。一つの部屋には3つから4つのベッドがくっついて置いてあり、宿泊者はそこに雑魚寝をする。
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