(参考写真)倉庫を商店にして客引きする女性たち。テレビ、CD機器、蓄電池を売っていると掲示。2008年10月に沙里院市で撮影アジアプレス

◆商売できるのは50歳以上の女性だけ

公設市場の中でも統制は強まっている。中国元の使用、登録していない商品を売ってないかなどを、除隊軍人で構成した「糾察隊」と呼ばれる取り締まり専門チームが市場内を巡回して目を光らせる。「例えば靴売り場で靴下を売るのもダメ」と協力者は言う。

また、市場で商売できる年齢をあらめたて50歳以上の女性と規定した。若い女性を商行為から退場させ、職場に配置するのが目的だと見られる。「母親の代わりだ、荷物の見張りに来ているだけだといっても許されない」という。市場で商品リストを掲げて客を家や倉庫に案内して販売するのも禁止された。

(参考写真)市場の中で商品リストを掲げて自宅や倉庫に客を呼ぼうとする若い女性たち。2013年8月恵山市で撮影アジアプレス

◆泣き喚いて抵抗する人も

商売を禁じられたのは庶民層だ。取材協力者は、現金収入が突然断たれることに戦々恐々としている人が増えているとして、現地の雰囲気を次のように伝える。

乱暴な取り締まりは、まるで映画の一場面のようです。没収しようとする『糾察隊』に、商売人たちは泣いたり喚いたりして抵抗します。市場の近くに座ってヒマワリの種を売っているおばあさんまで追い立てられている。本当に可哀想です。政府が配給を出さないから、人民は自力で稼いで食べて来たのにそれさえもできなくする。朝鮮から逃げ出したいという人もいます

商行為でなんとか生計を維持している庶民の数は膨大だ。今回の取り締まりが一過性のもので終わる可能性もある。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を搬入して連絡を取り合っている。

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