◆金一家の偶像物の警備も増強 

また住民に対しては、金日成、金正日の銅像や肖像画、金一族の業績を宣伝する掲示板などの夜間警備の動員を増やすと指示があった。協力者は次のように説明する。

「何か大きな行事をする予定があって、銅像などの警備をさせるのかなと思ったがそうではなく、『階級の敵の策動を事前に防ぐためだ』と、人民班会議に警察官が出てきて指示・説明した。不振な者を見たらすぐ申告せよとうるさく言うようになった」

金正恩政権は、経済の極度の悪化にともない、民心の悪化や社会秩序が混乱することを警戒しているようだ。国内の雰囲気はどうなのだろうか?

「飢え死にする人が出るほど経済悪いから、人々の心理は、皆険悪だ。役人の横暴あると、役所に出向いて泣きわめいて抗議して騒ぎになることもある。酒を飲んで暴れて警察が出動するようなことも増えた。当局も、最近になって住民たちを刺激しないよう気を使っているようで、何でもかんでも、家宅捜索するというようなやり方は少なくなった」

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

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