別の協力者B氏が貿易関係者から聞いたところでは、「中国との貿易が今後再開されても、貿易会社は各道の貿易局の許可を得て銀行で両替した外貨しか使えなくなるだろう」という。つまり、当局が把握できない出所不明の外貨は、貿易会社でも使えなくなる可能性があるというわけだ。手持ちの外貨がある組織にとっては打撃だ。

「国内では外貨は紙くずになるという噂が広がっていて、急ぎ手持ちの外貨を売り出す人たちが増えている。一方で、『トンチュ』(新興富裕層)たちは、今のウォン高の機会を利用して、中国元をせっせと貯める動きを見せている。人民の自国通貨に対する不信は根強いが、突然のウォン高で市場は混乱している」とB氏は言う。

ウォン換算の物価は、この10日間で若干上昇した程度だが、元換算では著しい値上がりだ。元換算では、白米1キロが昨年は4元前後で推移していたが、現在は6.9元もする。これは中国内の価格の2倍だ。

なお、平壌など中国元より米ドルが優勢だった地域の状況は、現時点では不明である。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。