◆業者は認識否定の言い逃れか

機械室内の「煙突」に「レベル2」の「断熱材」があれば、法に定められた厳しい対策が必要なのはまともな解体業者なら常識だ。なにしろ2005年から義務づけられていることなのだ。市も「報告書を見れば明らかだった」と認める。

ところが同社は「ボイラー室から外部へ煙突が出ており、室内部分のみ石綿が含有されているものと認識し外部煙突部を撤去してしまいました」と信じがたい主張をしている。

採取箇所は煙突のどこか明確でないのかもしれないが、屋内でアスベストを含む断熱材が必要であれば、屋外でも同様の施工と判断するのが当たり前だ。まして切断前には煙突内部を確認するため、気づかなかったとは考えにくい。

当初現場に掲示された事前調査結果には「石綿含有成形板」しか記載されておらず、届け出などが必要なレベル2の断熱材が省かれていたことからも最初から違法工事をするつもりだったことが疑われる。

市は「疑問なところがたしかにある」と慎重に調べる方針。

調査報告書にはっきり煙突の断熱材にレベル2のアスベストが含まれていることが記載されている以上、同社の主張はあまりにも言い訳じみている。現状では高額な除去費用を浮かせるための露骨な手抜き工事の疑いが濃厚だといわざるを得ない。