コチェビとおぼしき少女が2人所在なげにもじもじとしている。
遠くの方で商行為を取り締まる「糾察隊」のピピーという笛の音が聞こえる。
大人用のズボンをズリ上げて履いている少女は、何か手に食べ物のようなもの持っている。

少女2人組は、何やら合図を交わしてその場を離れていった。
この日の寝床はあるのだろうか?

バス停の前で一杯始めたひとたち。
ポリタンクの中身が酒のようだ。
人の集まる場所には、どこでも物売りの姿がある。
統制でがんじがらめだと思っていた平壌の裏通りには、人間くさい生の営みがあった。
平壌に酔っぱらいがいてもいいではないか。
それを匿すことがおかしいのだ。

つづく
<<<連載・第4回   記事一覧   連載・第6回>>>

おすすめ<北朝鮮> 写真特集・無料動画… 

★新着記事