それが分かると、地元記者たちは、それぞれの車に分乗してその場を後にし始める。
私1人が残るのは危険すぎる。
偶然通りかかった流しのタクシーに乗り込んだ。

10分も走ると、タクシーの運転手が話しかけてきた。
「あんた何したんだい? 後ろからずっとバイクが付けてきてるよ」
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【スーチー氏の誕生日取材を終え現場を離れるとすぐにバイクで後を付けられた】
私もNLD本部から後を付けているバイクの存在には気づいていた。
ラングーン市内では一般人がバイクに乗るのは禁じられている。

市内でバイクに乗るのを許されているのは、軍や警察のなどの政府関係者の一部だけである。
それ故、バイクは、逆に目立つ。
「どうする? このまま行く?」
運転手が重ねて聞いてくる。

小雨は降り続いているし、道はすいていて好都合だ。
私は、運転手に行き先を告げ、いつもの手でバイクをまくことに成功した。
終わり

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