コイララ首相は短い演説の最後で、「今日は、私の夢が実現した日である。私の人生の最後の日まで、私はあなたたちと一緒にいます」と、少々感情的に話をした。このあと、長い演説に耐えられない首相に代わって、ラム・チャンドラ・パウデル平和・再構築大臣がコイララ首相の声明を読み上げた。
そして、次に、ネパール会議派のクリシュナ・プラサド・シタウラ内務大臣が、「共和制実施」に関する議案の内容をコイララ首相に代わって読み上げた。

「今日をもって、ネパールは連邦民主共和国になった」「今日から国王と彼の家族は一般国民と同じになる」などの議案が含まれる。
シタウラが議案を読み上げたあと、コイララ首相は立ち上がって、プラチャンダ党首のところに行き、彼と、そして隣に座っていたマオイストのナンバー2、バブラム・バッタライと握手をして退場した。

同時に、議席をもつ政党のなかで唯一王制支持を明確に打ち出していた政党である、国民民主党ネパールの議員が立ち上がって、「議案に関する議論」を求める発言をしだした。しかし、グルン議長は発言が長すぎるとして、これを認めず、このあと、すぐに議案に対する投票に入ることを宣言した。
つづく
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