少なくとも、今のカシミール状態に対してインド政府が誠意のある回答をしない限り、選挙はいつまでも難しいだろう。
市内のとあるNGO団体に訪れると、週刊政治経済新聞のコラムニストであるゴータム氏と出会う。彼はデリー在住のインド人であるが、カシミールにおける人権侵害について鋭い批判を行っている。

以前会ったときは、沖縄の核の問題について尋ねられ、驚かされた。彼もカシミールに来るのは久しぶりで、今日着いたばかりだと言い、私に以前との人びと違いについて訊いてきた。
以下、彼との会話。

「前だったら、独立なんて無理だと言っていた現実主義者の商店主たちが、独立に向けて妥協をしないと言っていたのに驚かされた」と言うと、興味深げに頷く。
「日本でのカシミールの今の動きについての反応は?」

「先日の100万人集会のことでさえニュースになっていない。これはカシミールのことには限らない。今でも200万人の被災者を出しているビハールの大洪水についてでさえ、ニュースにならない」と言うと、信じられない、という顔をした。

そして、私が「日本の外報面は事がアメリカ、次いでヨーロッパと関係があるかどうかで決まる。それ以外でチベットの問題も大きく取り上げられたりするが、それは中国で同じ東アジアだからだ」と言うと、納得し、さらに「去年は日本とインドの国交50周年で、インドについて日本では色々と紹介された。

でも、紹介されるのはヨガや踊りや音楽、急成長する経済についてであって、社会問題やインド人そのものについて興味はない。日本人はインド人がみなヨガやアーユルベーダをやって、タンドリーチキンを食べていると思っている」と言うと、肩を竦めた。
明日は金曜日である。連携委員会は昼過ぎからのストライキを呼びかけている。また午後の礼拝後は各所で抗議デモが行われるのは間違いない。

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