国民民主連盟(NLD)幹部、ウィンティン氏(80)とのインタビューに成功した。彼は、軍政によって19年間投獄された老闘士だ。スーチーさんがまもなく軟禁から解放されると伝えられるなか、「今の道をすすんでほしい」と彼女への思いを語った。 撮影 宇田有三<ラングーン(ヤンゴン)市内で>

 

ウィンティン氏にラングーン(ヤンゴン)市内で会った。今年80歳をむかえた彼は、国民民主連盟(NLD)創設者のひとりであり、ジャーナリストとしても活動してきた。
スーチー氏とともに1988年、NLDを立ち上げる。だが、翌年、その影響力の強さからNLDの幹部の中で、誰よりも早く逮捕・拘束・投獄となった。2008年9月に刑務所から釈放されるまでの19年間、ずっと独房での生活に耐えた。
彼と会うのはこれで2回目。いつも軍政の尾行者を従えている。今回はざっと見ただけで5人の公安関係者が彼の後を追っていた。
ウィンティン氏がスーチー氏と直接会ったのは、1989年が最後となった。
11月13日にスーチー氏が自宅軟禁から解放されるともいわれる。
もし、二十数年ぶりにスーチー氏に会ったら何を言いたいですか、と質問すると、
彼は力強く答えた。
「今の道を進んでください。あなたは国民をまとめ上げることのできる唯一の人です。だから休むことなく、今の仕事を続けてください」。
彼自身、休むことなく働き続けている。いつもながら、その不撓不屈の精神と厳しい生活態度には圧倒される。<ラングーン(ヤンゴン)=宇田有三>

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