<特別連載>ミャンマーのロヒンギャ問題(1)へ

Q. アジア諸国で、他に上座仏教を信仰している国はあるのですか?
A.
 ミャンマーの他、タイ、カンボジア、スリランカなどです。ちなみに、2015年のロヒンギャ難民のニュースの中で、ミャンマーからタイを経由して、イスラーム国であるマレーシアやインドネシアに渡ろうとしている姿が映し出されていました。

タイは仏教国として知られていますが、マレーシアと接する南部は実はイスラーム地域です。ここでは詳しくは触れられませんが、タイの南部ではこれまで、王室を頂くタイ政府とイスラーム勢力の紛争によって数千人の人びとが命を落としています。

1868年に建てられたマンダレーの「清真寺」(モスク)。アラビア語、中国語、ビルマ語が並ぶ。(撮影・宇田有三)
1868年に建てられたマンダレーの「清真寺」(モスク)。アラビア語、中国語、ビルマ語が並ぶ。(撮影・宇田有三)


Q. イスラームといえばイラクやイラン、エジプトなどの中東諸国を思い浮かべます。
A.
 国別の人口比で見ると、世界最大のイスラームの国はインドネシアです。それにパキスタン、インド、バングラデシュとアジアの国が続きます。実はアジア諸国が多いですね。

日本の書店で簡単に手に入るイスラーム関連の本は、アラブ諸国や中東が中心で、アジアでのイスラーム関連書物は数が少ないです。それに東南アジアや南アジアのイスラームについて、日本のメディアではあまり報じられません。

Q. 東南アジアのムスリムで余り知られていないことは他にありますか?
A. 
例えば、タイの南部のムスリムは4つに分類され、その多くはタイ語ではなくマレー語を話します。またタイの方言を話すムスリムは土着化し、ある村では仏教徒の通婚率が20%にもなり、ムスリムなのですが、願かけの一つの手段として、「仏教徒とともに寺で出家するという慣行」(南タイのサトゥー県)もあります。ムスリムによるアジア諸国への土着化について、後で簡単に触れたいと思います。
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