日中は45度にも達する灼熱の砂漠に設置されたドミズ難民キャンプのテント。地元クルド地域政府が扇風機を配布していた。(6月25日撮影:玉本英子/アジアプレス)

 

◆玉本英子現地報告 戦闘と抑圧から逃れ8000人が流入

シリアでは政府軍と反政府勢力の自由シリア軍の攻防が各地に広がり、事実上の内戦状態に突入している。
戦闘や迫害を逃れるため東隣のイラクには8000人以上のシリア人が避難し、いまも1日に100人以上の人びとが国境を越えて来ている。
シリア国境にほど近いイラク北西部、クルド自治区の砂漠地帯にあるドミズを25日訪れた。ここの難民キャンプにはおよそ5000人のシリア避難民がテントに暮らしていた。国連と地元クルド地域政府などからの緊急支援で、電気、食料、冷蔵庫や扇風機などが支給されている。

「シリアへ戻れば殺される」と話すナリワルさんと子どもたち(6月25日撮影:玉本英子/アジアプレス)

 

主婦のナリワル・ダルウィシュさん(40)は、1か月前、子どもとともにシリア北東部カミシュリから10時間かけ、歩いて国境を越えた。「反政府勢力に関わった夫を捜しに治安警察がやってきた。すぐに荷物をまとめ、夜にこっそりと家を離れた。国境で3000ドルの賄賂を渡して出国できたが、戻ったら必ず殺される」と声を震わせる。
イラクの難民キャンプの担当者マルワン・アリ・イブラヒム氏(46)は「共同トイレや風呂など急ピッチで設置しているが、このまま避難民が増え続けたら限界になるかもしれない」と話した。
玉本英子【イラク北西部 ドミズ難民キャンプ】