シリアの高等使節団が25日、イランの首都テヘランを訪問した。
イラン国営通信が伝えたところによれば、シリアから副首相、外務次官、内務省関係者をはじめ、保健衛生、水資源、石油・鉱物資源、住宅開発、電気の各大臣から成る15人の高等使節団がテヘランを訪問し、3日間の日程で、電力供給やイラン企業による開発支援など、おもに経済部門での協力事項について話し合いをおこなうという。

イランのセイエドロウ国際問題担当副大統領はシリア使節団との会談で、「シリアとイランは経済をはじめとするすべての分野で協力レベルを向上させるべきであり、イランはそれに関して一切の制限を持たない」と強調した。また、イランのサーレヒー外務大臣も、「イランはシリア国民に対し、全面的な支援の用意がある」と表明した。

シリアは24日、EUによる独自制裁の採択を受けたばかり。この制裁には、新たにシリア政府高官26人の欧州における資産凍結と渡航禁止、シリア企業3社との欧州企業の取引禁止、さらにシリア行きの空路、海路の積荷の検査が含まれる。
こうしたなか、イランによる今回のシリア訪問団の受け入れは、改めて二国間の強固な繋がりを内外にアピールするとともに、現在の内戦状態がひと段落した後の復興支援にイランが全面的に参入することを物語るものと見られる。

イラン政府は、シリアの反体制派を「西側諸国と一部のアラブ諸国の支援を受けた武装テロリスト」と定義し、対イスラエル戦略で同盟関係にあるシリアのアサド政権を一貫して支持してきた。
(大村一朗)