一時停戦が崩壊し、イスラエル、ハマスが攻撃を再開したパレスチナ・ガザ地区。2000人を超えたイスラエル軍の攻撃による死者は、さらに 増えることが予想される。女性や子どもを含む一般住民に多数の犠牲者が出ているガザ現地から、古居みずえの現地報告。(アジアプレス・ネットワーク編集 部)

イスラエル軍に家を爆破されたアベッド君と従兄弟のオマル君。「何か残っていないかと来てみたけど、服が少し見つかっただけ」とアベット君は肩を落とした。(8月25日ガザ市内で撮影・古居みずえ

イスラエル軍に家を爆破されたアベッド君と従兄弟のオマル君。「何か残っていないかと来てみたけど、服が少し見つかっただけ」とアベット君は肩を落とした。(8月25日ガザ市内で撮影・古居みずえ

 

◆家を失い、行くあてもない... 8月25日

「そのとき自分の家族は寝ていた。壊されると近所の人が教えてくれて、急いで家族に知らせ、外に出た。その後すぐに攻撃があった」と14階建の集合住宅に住んでいたアベッド君(14歳)は話す。

「何か残っていないかと来てみたけど、服が少し見つかっただけ。コンピュータも壊れてしまった」と肩を落とす。

靴と荷物だけ持って避難する女性。後ろが壊された14階建の集合住宅(8月26日ガザ市内で撮影・古居みずえ

靴と荷物だけ持って避難する女性。後ろが壊された14階建の集合住宅(8月26日ガザ市内で撮影・古居みずえ

この数日、集合住宅の倒壊が続いている。

イスラエル軍がおよそ30分前に爆破予告し、人々の避難のあと爆破するのだ。14階建の高いビルが、F16のミサイルで一瞬のうちに倒壊する。そこには一つのビルにつき、およそ50所帯の家族が住んでいた。

家が壊された後、大抵の人たちは親戚の家に世話になるが、親戚もいない人たちはどうなるのだろう。すでに国連の学校は避難の人たちで溢れている。

50万人以上が家を失い、行くあてがない。さらに集合住宅が壊され続ければ、ホームレスの人たちは増え続けるだろう。昨日まで普通に暮らしていた人たちが、路頭に迷って布団と枕をもち、彷徨っている。
【ガザ地区 古居みずえ】

 

【ガザ攻撃】
6月末、パレスチナ暫定自治区ヨルダン川西岸で行方不明になっていたイスラエル人の少年3人の遺体が発見され、イスラエル政府はイスラム原理主義組織ハマスの犯行だとして非難。今月初めにはこれに対する報復と見られるパレスチナ人少年殺害事件がエルサレムで発生。少年は焼き殺されたと報じられたことから、自治区ガザで抗議が広がり、ハマスがロケット砲撃をおこなった。イスラエルはただちに報復を決め、本格的な空爆作戦を開始。爆撃は広範囲にわたりハマス幹部宅やロケット弾発射地点のみならず、民間の家や国連の学校の避難所、病院、モスクあらゆるところがターゲットとなっている。そのために4週間で1900人以上のパレスチナの犠牲者が出ている。そのほとんどが女性や子どもを含む民間人だ。またハマス側もロケット弾などで応酬を続け、イスラエルの犠牲者は64人、そのうち61人は兵士だ。ガザ攻撃は過去にも何度も 起きており、2008-2009年にはパレスチナの死者はおよそ1400人、イスラエルの死者は13人である。

 


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