(※2003年初出のアーカイブ記事。情報等は当時のまま)

◆ザルミーナ死刑執行の日

タリバン政権崩壊後も公開処罰は行われていた。写真は、カンダハルで警察のトラックの荷台に乗せられ街中で見せしめにされる男たち。「女性に薬を飲ませて暴行を行った者」とトラックのスピーカーで罪状が読み上げられていた。(2002年・撮影:アジアプレス)

公開で刑を執行する、いわゆる見せしめ刑はアフガニスタンでは決して珍しいことではない。

たとえば、窃盗などの罪を犯した者がトラックの荷台に乗せられ、「市中引き回し」にされることはタリバン政権以後の新政府下でもおこなわれている。
子どもたちはこういう様子を目の当たりにしながら「悪いことをすればあんな目にあうのだ」と心に刻んで育ってきた。

見せしめ刑を前近代的と片付けるのは容易だが、日本でも容疑者が逮捕された段階で顔と実名が公表される。メディアは有罪が確定していないのに犯罪者として扱い、容疑者の家族や職場に競って押し寄せる。ある意味では「見せしめ」は、現代の日本でも別の形で存在しているといえる。
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