漁から帰り、網を片付ける漁師たち。およそ3000人が働く。(2018年1月16日ガザ地区にて撮影・古居みずえ)

 

漁師の生活、依然厳しく

封鎖されているガザ地区では、およそ3000人が漁師として働いている。しかし、イスラエルによる漁業領域が6マイル(約10キロ)としているため、漁獲高に大きく影響を受けてきた。(古居みずえ・アジアプレス)

遠くまで行けば魚は獲れるが、行くことはできない。それだけでなく、イスラエルは6マイル以内のところでも、漁師に対して発砲したり、逮捕したりしてきた。そのため、漁を控えたり、やめたりする漁師も多い。

朝早く、漁から帰ってきた漁師たちがいた。網を数人で片づけている。アハマド(27歳)は漁師の状況は最悪だという。「北の境界線にはイスラエル警備艇が、南の境界線にはエジプトの警備艇がいて私たちを追う。私は家族15人の面倒を見ているので、食料は一日最低70シェケル(2200円)かかる。10キロの魚を売っても利益は10シェケル(320円)だ。とてもやっていけない。」

漁師のアハマド。「いくら働いても家族を養えない」ともらした。(2018年1月16日ガザ地区にて撮影・古居みずえ)

エジプトの監視艇から射殺された漁師も

漁師アブデラ(33)は、金曜日の食事の後、お祈りをして漁に出かけて行った。イスラエルによる漁の監視は厳しく、漁業領域内でも撃たれたり、逮捕されたりする。危険を冒したくないということで、エジプト側で漁をすることにした。

アブデラの母親スアード(53)によれば、あの日エジプトの禁止区域に別の漁師が入っていた。アブデラは禁止区域に入っていないが、監視艇に見つかったという。『自分ではない』と懸命に主張したが、エジプト将校は彼の言葉を信じず、撃ったのだった。

「アブデラは妻と子どもたちのために必死で漁に出ていた」とスアードは肩を落として語った。9歳の男子を筆頭に4人の子どもたちが残された。
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