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【次々に発表される開票状況に歓喜の声をあげる支持者(台北市内の馬英九選挙本部前で)】

「正常化」
得票率は42%と58%、その差二百万票。予想以上に差が開いた。
日本では意外な結果ととる人も多いようだが、台湾ではきわめて正当な結果と受け止められ、市内はほっとしたような雰囲気に包まれている。
日本の人たちからの問合せ、
「台湾の人たちは独立を志向していたのではないのか・・・」
台湾の人たちが一致して独立を主張したことは一度もないのに、日本にはそのような幻想をもっている人が多い。統一と独立、本省人と外省人の対立などに矮小化してしまうのは、日本のメディアによる作為である。
「民進党はなぜ政権を維持できなかったのか」
そもそも民進党が勝ったことは一度もないのではないか。1994年の台北市長選挙も2000年の総統選挙も相手陣営が割れたことによる漁夫の利であった。2004年の総統選挙は、前号で述べたように一発の銃弾で戦況がひっくり返った。国会も含めて民進党が多数派になったことは一度もない。
そういう意味で今回の選挙はきわめて正常な結果が出た。やっと正常な状態に戻った。市民のほっとした気持ちは、そういうところからきている。
選挙速報では次々にいろいろな数字が登場した。なかには、このようなものもあった。上海から投票に戻った台湾人、五万人。世界各地から投票に戻った台湾商人、二十万人という。

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