【今日はまだ緩やかなためか、裏通りには人が出てきて話し込む姿が見られた】

もちろん、インド政府にとっては町のど真ん中でそんな集会を開かれて、全国に生中継されたらたまらない。インドだけでなく諸外国にも知れ渡ることになるので、インド政府の面子にかけても中止に追い込まなければならないのである。

外出禁止令といっても、外に出ている者を見つけたら問答無用に撃ってもよい、というものから、重要な事情があったり病人なら通していい、という緩やかなものまで幾つか段階がある。

窓から様子を伺っていると、どうやら緩やかな感じなので、外国人の特権を生かして外に出てみることにした。最初に許可を頼んだ兵士は、許可証がないと駄目だ、と言うが、少し交渉すると、目的地がそう遠くないので、許してくれた。

と言っても、どこでも大丈夫なわけではない。200m置きに兵士たちが立っているので、その度に許可を得なければならない。外国人とわかっていて通してくれるのが殆どだったが、許可証が無いというと、即座に駄目だという兵士もいる。それでも、今日はなんとか許してもらえた。

人権活動家の友人宅に行くと、彼が「この外出禁止令がでただけでも俺たちの勝利だ。こんなやり方でしか対応できないのだから」という。

また、昨日インドの(カシミールでない)人権活動家と数人のジャーナリストたちが飛行機できたが、今日、送り返されたという。そのことも彼は「どうせカシミールにいても家の中に閉じ込められているだけなのだから、デリーに戻ってインド政府の対応を批判してもらったほうがよい」と肯定的に捉えていた。

【兵士たちも今日は快く撮影に応じてくれた】

ラル・チョークはすでにバリケードで封鎖されているようで、もう近づけない。また、政府に批判的な地元のセンTVというテレビ局が、すでに機材が押収され放映禁止となった。
ただ、それ以外に大きな混乱はなかったようだ。

だが、本番は明日。すでにジャム・カシミール解放戦線のヤシン・マリク議長は逮捕され、イスラム党のギラニ師は健康状態が悪化して入院した。運動を指導する連携委員会は集会を実施すると明言している。

前回よりも多くの人びとが外出禁止令を破ってラル・チョークに向かうだろう。最悪の事態にならないように祈る。

<揺れるカシミール>記事一覧

★新着記事