玉本英子 現場日誌(ティクリート)

【これまで小遣い目的で武装勢力に協力してきた無職の若者たちがSOIに入り、公務員並みの給料を得たことで、武装勢力に非協力的になったという】

玉本英子 現場日誌
■フセインの故郷ティクリートにて 2009年3月16日
首都バグダッドから、北へ車で2時間。ティクリートに来ている。
バグダッドからティクリートまで、30以上の検問があるが、すべてイラク軍が管理、米兵の姿はない。
ティクリートは、サダム・フセインの故郷としても知られる。

市内は、以前行ったことのあるファルージャに少し似ている。典型的な地方都市だ。
「サダムは今も唯一の大統領」「彼は英雄だ」。通りの人たちは言っていた。
しかし、今の政府についていかないと、復興に取り残される、そんなあせりもかいま見える。

郊外は今も武装勢力の攻撃が続く。数日前も、フセインが捕まったドーラでの戦闘で、イラク兵3人が殺された。米軍は後方支援にまわっているため、実際に戦うのはイラク兵だ。アルカイダといってもほとんどがイラク人。イラク人同士の殺し合いが今も続いている。

バグダッドの治安回復が日本でも少しは報道されていると思うが、戦闘が地方に移っただけなのだと、ここにいて実感する。丸腰での取材はとてもじゃないが無理。イラク軍第4師団に同行し、ティクリート取材を続けている。

写真はティクリート郊外のSOI(イラクの息子たち=Sons Of Iraq)の歩哨所。米軍は地元の部族長を通して、地元の無職の若者たちを雇い、地元の警備などを行う民兵組織立ち上げるシステムを確立、ファルージャのあるイラク西部アンバル州の治安回復は、SOIのおかげだと地元では言われる。
ティクリートのあるセラハディン州はこれからだ。
(3月16日/ティクリートにて)