治安部隊施設にRPGロケット砲を撃ち込むイラク・イスラム国のメンバー(同組織が過去に公開したビデオ映像から)

 

先月23日、イラク各地で起きた武装勢力による爆弾などによる連続攻撃で、アルカイダ系スンニ派組織、イラク・イスラム国(ISI)が攻撃を認める声明を出した。
声明は「グリーンゾーンの中に守られたイラク政府は、スンニ派同胞への拷問、抹殺攻撃を中止せよ、という我々の警告を無視し続けてきた。(一連の)攻撃はその結果である」としている。

武装勢力連合ISIは2006年、イラク・アルカイダ機構のもとに国内のスンニ派武装勢力各派を糾合して結成された。「国家」を名乗り、独自に教育省、戦争省、石油省などを置いている。
先週あいついだ一連の攻撃は、バグダッド、サラハディン、ディアラ、バベル、ニナワ、キルクークなどの各州で同時多発的に発生し、アスワト・アル・イラク通信は治安消息筋の情報として、この日だけであわせて22の爆弾事件が起き、50人が死亡、400人以上が負傷したと伝えている。

スンニ派アルカイダ系武装組織イラク・イスラム国(ISI)は2006年、イラク・アルカイダ機構のもとに国内のスンニ派武装勢力各派を糾合して結成された。「国家」を名乗り、独自に教育省、戦争省、石油省などを置いている。(同組織が過去に公開したビデオ映像から)

 

ディアラでは自爆攻撃が起きたほか、バグダッドでは7件の爆弾事件があいついだ。カズミヤ地区ではレストラン前に仕掛けられた自動車爆弾が爆発して6人が死亡。別の地区では治安部隊が襲撃されるなどしている。事件後、ティクリート、バイジ、バラドでは外出禁止令が発令された。

在イラク日本大使館は事件翌日、「いかなる理由があってもテロリズムは正当化されない。イラクは、民族、宗派、政治的立場の違いを克服し、国民和解のもとに治安状況改善がなされることを希望する」とする声明を出している。
治安当局は武装勢力掃討作戦を展開しているが、有効な治安対策がとれていないのが現状だ。
【玉本英子】