「ミサイルが飛んでこない平和な青い空の下で、みんなが安全に、幸せに暮らせるようになってほしい。いま、私の願いはただそれだけです」。6年生のダリナさんは、涙を浮かべた。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・玉本英子)

◆大阪の児童らが願い込めナディーヤ(希望)の折り鶴

5月4日、ウクライナ中部ドニプロペトロウシク州クリヴィー・リフ市の公立学校で、日本について知る学習イベントが開かれた。同市のヴィルクル市長も訪れ、児童らは日本に関する学習発表をおこなった。これにあわせ、大阪の子供たちが作った折り鶴が同校に届けられた。日本からの折り鶴を手にした児童らは、「アリガトウ」と元気いっぱいの笑顔で喜んだ。 (報告:玉本英子・アジアプレス

日本からの折り鶴を手にする6年生の児童。「ずっと大切にする」と笑顔いっぱいだった。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・玉本英子)
学校を訪れたリヴィー・リフ市のヴィルクル市長(右)に、日本について学習した成果を発表する児童。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・アジアプレス)

◆「鬼滅の刃が大好き」

日本について知る学習体験イベントを企画したのは、クリヴィー・リフ市第58学校(ギムナジウム)。異文化学習の一環で、日本との友好を深めたいと願い、取り組みを進めてきた。児童らは日本文化についての自由研究を発表したほか、桜や着物などそれぞれがイメージした日本を描いた絵を展示。

大阪の子供たちが作った折り鶴。羽根には、折った児童の名前に加え、ウクライナ語で「ナディーヤ(希望)」と書き添えられている。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・玉本英子)

この日は、日本の子供たちから折り鶴が届けられた。大阪の豊能町立とよの東学園の児童・生徒らが作った。昨年、人権学習の授業で戦火のウクライナの子供たちの姿を映像で見て、平和を願う気持ちを伝えたいと、折り鶴を贈ることにした。

鶴のひとつひとつに、折った児童の名前と、ウクライナ語で「ナディーヤ(希望)」と書き添えた。また、「ウクライナに平和な青い空が広がってほしい」「戦争が終わってほしい」とビデオメッセージも寄せた。

大阪の子どもたちからは、折り鶴とともに「ウクライナの平和を願っています」とのビデオメッセージも届いた。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・アジアプレス)
折り鶴への感謝のメッセージを書いたミラナさん(5年生)。「『鬼滅の刃』が大好き。いつか日本の子供たちと話せたらいいな」。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・玉本英子)

折り鶴を手にしたミラナさん(5年生)は、興奮した表情で言った。
「素晴らしい折り鶴とメッセージをありがとう。平和を願ってくれていることに胸が熱くなった。アニメ『鬼滅の刃』が大好きだから、いつか日本の子供たちと話せたらいいな」

同校のテチャーナ・コヴァリ校長は話す。
「思いが込められた折り鶴にみんな目を輝かせ、喜んでいました。今日は、たくさんの笑顔を見ることができました」

「日本からの折り鶴が子供たちを元気づけ、笑顔にしてくれた」と話すテチャーナ・コヴァリ校長。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・玉本英子)
第58学校には、日本の幼稚園、小・中・高校生にあたる学年の児童・生徒ら400人が通う。現在は登校しての対面授業とネット回線によるオンライン授業を併用。普段は通常の校舎の教室を使うが、防空警報発令時は地下シェルターに移動する。(2026年5月・クリヴィー・リフ:撮影・玉本英子)

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