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【イラク支局長のアハメッド氏と筆者(アルビルで)】

玉本英子 現場日誌
アルジャジーラ・イラク支局を訪ねる
アルジャジーラ・イラク支局を取材した。
日本人人質事件の独占映像などで日本でも有名なアルジャジーラ。2004年末に武装勢力の映像を流すことが、「テロを煽っている」などの理由で、イラク政府によりバグダッド支局が閉鎖された。以来、ここアルビル支局が「イラク支局」としてイラク全土のニュースをカバーするようになった。
以前、私がバグダッドに滞在していた時、何回かアルジャジーラのバグダッド支局を訪ねたことがあった。市内のホテルのフロアをまるごと支局にして、精力的に活動していた。
米軍の空爆や、南部でシーア派過激勢力から狙われたり、自爆事件に巻き込まれるなど、様々な状況に直面してきた。さらに政府からの活動禁止措置である。
アルビルはクルド自治政府があるため、中央政府の閉鎖命令が及ばず活動ができる。だが、少し気を使っているようで、おもてだって看板はあげていない。アルビル支局は住宅地の一軒家で支局業務をおこなっていた。
ここの常駐スタッフは6人。バグダッドの映像や電話リポートなどはおもにAPやロイターの映像を使用し、社外スタッフを使っているという。
支局長のアハメッド・アル・ザウィーティ氏と私は同じ年だった。
帰り際、部屋の壁に「Telling the truth is hard, Not telling it is even harder」と書かれたポスターを見かけた。「真実を伝えることは困難なことだ。伝えないことはさらに困難なこと(となろう)」とでも訳したらいいのだろうか。
そして、イラクで取材中に殉職した同僚3人の写真が貼ってあった。取材で命を落とすかもしれない厳しい現場で活動しているかれら。その言葉が、ひときわ重く響いた。