アジアプレス・ネットワーク インタビュー
特集 イラク戦争 玉本英子(3)

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【避難民の少年の背後に建つのは新築の家。バグダッドの家を売り払ってアルビルに流入する人があとを絶たない。一軒家をもてるだけまだマシだが物価高で生活は厳しい】(アルビル/撮影:玉本英子)

 

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【避難民の児童を取材する玉本英子】(アルビル/)
 
 
 
 
 
 

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現場から見て、戦争による難民や避難民にはどういう支援が必要でしょうか?
精神的なケアも大事ですが、イラクの場合、仕事の支援と家の家賃補助が先決だと思います。避難民というとテント暮らしというイメージがあるが、イラクの場合そうではない。イラクの国内避難民のほとんどは、親戚の家に身を寄せたり、家を借りて生活している。
しかしアルビルなど国内避難民が殺到した町では家賃が高騰し、仕事がない場合、生活が立ち行かなくなっている家族もいる。
最低限のライフラインを確保した家を政府が安価で提供し、仕事で月々の収入をもたせることで、生活は安定、家という生活の場所を安心して持つことで精神面も向上するのではないかと考えます。仕事といってもイラク人は誇りが高く、生活がどんなに苦しくても建築作業とか掃除の仕事はやりたがらない。
実際、アルビルで掃除の仕事をしているのは出稼ぎのインド人やバングラディシュ人が多い。現実的には難しいとは思うが、それぞれの人の経験にあった仕事を与えるべきでしょう。物資の支援だけを続けることは、その時は喜ばれるが、長期的に見ると、人びとの労働意欲を失わせる危険性があるようにも思う。難しいところです。
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<聞き手・構成 アジアプレス・ネットワーク 編集部>
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