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  カエル捕りのラハミさん
ちいさな平屋がひしめきあう、地区のメイン通りを歩いた。
「出て行け!」 カン高い女性の声が私に向けられた。
ロマとはロマ語で「人間」という意味を持つ。反対にロマ以外の人を彼らは「ガジョ(よそ者)」と呼んだ。ケミックジ地区の人たちは私のような「ガジョ」が自分たちのエリアに入ることをいやがった。

刑務所帰りのラハミさん。カエル捕りで生計をたてていた 撮影・玉本英子

その後、私は「刑務所帰り」のラハミ・キュリュクさん(40)と知り合いになった。彼と行動をともにすることで、地区の人は何も言わなくなった。褐色の肌と精悍な目つき。半そでのシャツの下からは青い蛇のイレズミが見えた。
ロマにとって「刑務所帰り」は尊敬の対象なのだという。傷害罪で捕まり、2年間の服役を終えたばかりのラハミさんは地区の英雄だった。
刑務所を出たばかりのラハミさんは「カエル捕り」の仕事をはじめた。カエルは加工された後、フランスに空輸され、高級食材として売られる。
カエル捕りに必要なものは、ランプとラク(トルコの酒)だ。ラハミさんはラク酒を一口飲んだあと、虫除け対策だといって、顔や手足に塗りつけた....

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(初出 2001年)
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【関連リンク】
【動画】 「伝統音楽に生きるトルコ・ロマの人びと」
(トルコ・エディルネ発)