アジアプレス・ネットワーク インタビュー
特集 イラク戦争 モハメッド(2)

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【こうしたビデオ声明が、ある意味で「スタイル」となってしまった。ネットやビデオCDで出回るこうした映像だが普通のイラク人はテレビニュース以外では目にすることはない】
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【米軍との戦闘で死んだ若者を「殉教者」として弔う友人たち】(2004年/バグダッド/玉本英子)

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【2005年からイラクTVが放送した番組は、治安機関が逮捕した武装勢力の尋問のようすをカメラの前で見せるもの。「カネのために人を殺した」と"証言"させられる様子に、武装勢力への支持は急速に失われた】(イラキーヤTV)

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アジアプレスが見た戦争の現場

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武装勢力とはどういう集団なのでしょうか。反占領の闘争なのか、混乱だけを狙った集団なのか。
それはひとことでは言えません。純粋に反占領の意志をもったイラク人が戦っているものもあれば、イランやシリアの工作機関の外国人が関与したものもあります。イラクが混乱し、アメリカが苦しめば、得をするのは周辺の国ですから。
少なくとも、市民はそう思っていますし、実際に外国人勢力が大きな役割を果たしています。強盗集団が武装勢力をかたって誘拐しているものまであります。
日本のみなさんにわかってほしいのは、私たちイラク人は、人の首を切り落として喜んだりするような国民ではありません。市場で自爆をするようなことが、人間のすることだなんて思っていません。普通の人びとはそんなことを支持していません。
以前、「唯一神と聖戦」という武装組織がアメリカ人や韓国人の首を切り落とす事件が起きました。私はその「映像」を見たのですが、涙がこぼれ落ちてとまりませんでした。
しかし、その後、状況はどんどん悪い方向に進んでしまいました。無意味なイラク人どうしの殺し合いが始まりました。
心の変わってしまったイラク人がいるのも事実です。外国人の過激なイスラム義勇兵が洗脳したり、煽ったりしたと人びとは感じています。イラクでの自爆事件のほとんどが、イラク人ではなく、サウジアラビアやイエメンなど、よその国からやってきた外国人によっておこなわれていました。
市場や学校で爆弾を爆発させたり、誘拐して女性や子どもを殺すのが、占領への抵抗なのでしょうか。
「米軍を相手にやるのは勝手だが、なぜ市民を巻き込むのか。米軍と一緒じゃないか」
かつては武装勢力を支持していた人も、こういう考えを持つ人が増えました。
(続く)

<聞き手・構成 アジアプレス・ネットワーク 編集部>
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