モスル市内で検問の任務にあたるイラク陸軍兵士(2010年4月/撮影:玉本英子)

◆治安回復のゆくえ
4月末、イラク軍に同行し、モスルに2年ぶりに入った。武装勢力の「最後の拠点」ともいわれる街の現状を取材し、治安回復のゆくえをさるためだ。

イラク第2の都市モスルはほんの数年前まで地元の警察は崩壊状態となるなど極度に治安が悪化していた。米軍とイラク軍の部隊は合同作戦を展開し、治安改善の兆しが見えたがそれも長くは続かなかった。

元バース党支持者が多く、武装勢力がはやくから地下網を築いていたことと、シリア国境が近く、身を隠しやすいということなどから、掃討作戦は容易には進まなかったのだ。

2007年頃からバグダッドで大規模な治安強化作戦が始まると、拠点を次々と制圧された武装勢力メンバーはモスルに大量に流れ込んだ。

連日のように起きる自爆や自動車爆弾攻撃。治安機関が機能しなくなると身代金目的の誘拐や強盗も多発した。
イラクの治安は回復しているのだろうか。そしてイラクの人びとはいま、どういう思いを抱いているのだろうか。

オバマ大統領が公約した来年11月の米軍完全撤退まで1年あまり。
イラクの現状を最前線で取材した。(つづく)
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