シリア・アフリン市内では戦死したクルド戦闘員らの葬儀が行われ、数千人の住民が集まった。(アフリン住民・スワール氏撮影・2月3日)

 

◆遺体侮辱に抗議広がる

シリア北西部アフリンで激しい戦闘が続くなか、今月2日、クルド女性戦闘員の遺体を踏みつける映像が出回った。シリア武装組織の男らが、戦闘で死亡したクルド・女性防衛隊(YPJ)の女性戦闘員を棄損したシーンと見られ、シリア北部のクルド人地域では抗議の声が広がるなどしている。(玉本英子・アジアプレス)

映像は2本あり、武装組織の男たち数名が女性戦闘員の遺体を囲んで足で踏みつける映像、もうひとつはその後に撮影されたとみられるもので、両胸をえぐりとられた上半身裸の女性の遺体を足で踏みつける男たちの姿を映したもの。いずれも携帯電話で撮影されたようだ。

死亡した女性はバリン・コバニ(本名エミネ・オメール)。女性防衛隊(YPJ)メンバーで、コルナ村での戦闘に参加していたと地元メディアは伝えている。

2月3日午後、アフリン市内では戦死者16人の葬儀が行われ、住民数千人が集まった。バリン戦闘員の兄は、「アフリンではたくさんの子どもたちが殺されている。妹の戦死も含めて、アフリンの復讐がなされるだろう」とクルド系メディアに語っている。
また、葬儀に参列したひとり、モハメッドさん(28)は、戦闘部隊の友人が5日前に戦死したという。「彼はまだ19歳の若さだった。なぜ死ななければならなかったのか」とアジアプレスの取材に答えた。

クルド人女性戦闘員の遺体を取り囲み、武装組織戦闘員の男たちが「戦利品だ」として、遺体から弾倉などを奪い取っている。一部をぼかしています。(シリア武装組織戦闘員が撮影した携帯映像・2月2日)

アフリンでクルド女性戦闘員の遺体が侮辱されたことについては、シリアだけではなく、イラクや欧州に暮らすクルド人からも怒りの声があがっている。一方で、2016年、アフリン近郊での戦闘で死亡したヌスラ戦線系組織の遺体がトラックに積まれ、クルド組織側にさらされた事件を指摘するコメントもSNS上では出ている。

アフリン攻防戦が激しさを増すなか、戦闘員や「人間の盾」となることを志願して、シリア北部のカミシュロやマンビジなどの町から、およそ3千人があいついでアフリン入りしているという。今後の戦闘激化が懸念される。(写真・地図、次ページに続く)

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