政府に対する民衆の潜在する怒り
朝鮮のミサイル発射と関連して、今まで経済支援をしてきた国連が、安保理で朝鮮に不利な決議案を採択したという知らせが、朝鮮の新聞や放送、テレビ、組織別講演を通して伝えられると、人々の不満は、国際社会ではなく、むしろ朝鮮政府に向かう結果となって現れた。
「必要もないのになんでミサイルなんか撃ったんだ?静かにしていれば何事もなく、もらえるものはもらえてうまくいっていただろうに」。

「ミサイル発射はえらく高くついてしまった。撃たずにそのまま持っていればよかったのに、何で撃ってしまうんだ、もったいない」。
「戦争するなら早くしてしまえ。誰が勝ってもいいから、こんな状況を終わらせろ」。
「政府は、『今やれば俺たちが勝つ』と言い続けてきただろう? それなら早く戦争始めろ」。

(以上、記者リ・ジュンの取材してきた映像に記録された人々の声から)。
住民たちのこのような考えには、市場経済に慣れ親しんだ彼/彼女らの商人的打算が、多分に反映されていると見ることはできないか?
記者シム・ウィチョンが新義州の列車で出会ったある女性は、ミサイル発射についての話が出ると、急にかっとなって次のような話をし始めた。

「私はこう思うのよ。幹部たちは、食べる物にも、着る物にも不自由はなく、キーセン遊びまでしている。鼻が悪ければ鼻の穴を診てくれる人たちが一個連隊もいる。目が悪ければ目を診てくれる人が一個連隊、歯が悪ければ歯医者がまた一個連隊!
幹部の連中は、今死んでも、この世になんの未練もないだろう。だから、ミサイルを発射するのなんのと毎日騒いでいるわけよ。
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