撮影されたフィルムの中に犯人の顔が映っているかもしれないと判断したからだ。最近、朝鮮では写真撮影が流行している。犯行現場の周辺の部隊に所属する軍人の犯行ならば、写真から犯人を捜し出せると考えたのだ。
かつて強盗といえば高級腕時計をよく盗ったものだ。

今では、時計より自転車の方が値段が高い上、自転車は外で乗り回すため襲いやすいという特徴がある。
元山(ウォンサン)や价川(ケチョン)にも自転車強盗団がいた。彼らは道の両側からピアノ線を張っておいて隠れ、そうとは知らずに自転車に乗って来た人がピアノ線に引っ掛かって倒れたところへ現れて、自転車を奪っていくのだという。被害者が我にかえった時には、既に自転車は消えた後だ。

平壌(ピョンヤン)市でも「苦難の行軍」の頃、平川(ピョンチョン)区域の木材工場に勤める二六歳の青年が、平城(ピョンソン)に住むおじと組んで、何年にもわたって自転車強奪を続けて金持ちになった例があった。二人は一〇六回目だかの犯行で捕まり、公開銃殺になった。
資料提供 リ・ジュン(李準)
二〇〇六年一二月
(整理 チェ・ジニ)

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