「ニューヨークの地下鉄には妖精が住んでいるんだよ」。
この駅に来る度に、そう自慢したくなる。

地下鉄駅の公共アート。4月25日マンハッタンにて宮崎紀秀撮影(写真はデジタル加工してあります)

 

ニューヨークでは芸術は美術館に閉じ込められているだけではない。パブリックアート(公共芸術)と呼ばれる文化が根付いており、作品が街にも溢れている。
芸術は人々の生活に溶け込み、人々は気軽に芸術を話題にする。
地下鉄14丁目駅のホームにちりばめられた可愛らしいオブジェたちも、ニューヨークを拠点とする著名な彫刻家の作品。電車を待っているひと時で、ギャラリーを堪能できるとは、なんたる贅沢。汚いし、よく遅れるので何かと評判の悪い地下鉄だが、一方ではこんな粋な計らいもしている。

地下鉄駅の公共アート。4月25日マンハッタンにて宮崎紀秀撮影(写真はデジタル加工してあります)

 

しかし、芸術があまりにありふれているからなのか、人々は特に気に留める風もない。むしろブロンズ像の方が、煩瑣に追われる人々を、こっそりと気にかけ、見て見ぬふりをしてくれているかのようでもある。
【ニューヨーク=宮崎紀秀】

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