【解説図解ムービー】イスラム国に包囲されたシンジャル山のヤズディ教徒(ヤジディ教徒)たちはおよそ5万。イラク政府軍は山への食料投下を実施したものの、クルディスタン地域政府のペシュメルガもともに救出には動くことはなかった。食糧も水も絶たれて住民は孤立。米軍は食料投下に続き、イスラム国拠点に対し、限定空爆を開始。地上からは住民救出のため、人民防衛隊(YPG)とクルディスタン労働者党(PKK)の部隊がシリア側からイスラム国の前線に突撃。戦闘の末、脱出路を確保し、住民の一部、約2万人を救出し、シリア側のYPG地域に搬送した。脱出路を通じて避難が進んだものの、現在も山には1万前後の住民が残っている。さらに拉致された女性たちはイスラム国戦闘員のあいだで強制結婚や奴隷として分配されている。)

イラク北部の土漠地帯にあるシンジャル山。山を取り囲むようにヤズディ教徒の町や村があった。そこはいまイスラム国の支配下におかれている。町も家も失い、ヤズディ教徒が受け継いできたコミュニティーは消滅した。いまも山で包囲される避難住民たちの過酷な状況を伝えるルポの第4回。(取材:玉本英子)
第4回 ◆10万におよぶ避難民、一部はいまも山に

8月、シンジャルに攻め込んだイスラム国。シンジャルの近郊地域も含めると殺戮と迫害から逃れようと脱出した避難民の数は10万におよぶ。一部は安全なクルディスタン地域に逃れたが、幹線道を閉ざされた住民5万の住民は山に逃れた。町も家も失い、ヤズディ教徒が受け継いできたコミュニティーは消滅した。家族が無事に避難できたわけではない。途中で殺害されたり、町に攻め込んだイスラム国によって若い女性が集団で拉致され、イスラム国の戦闘員に戦利品として分配されている。そのほとんどがいまも行方不明のままだ。写真は、シンジャル山の山頂から見下ろした町。いまもイスラム国が支配する。(9月、イラク・ニナワ県シンジャル山・玉本英子撮影)
8月、シンジャルに攻め込んだイスラム国。シンジャルの近郊地域も含めると殺戮と迫害から逃れようと脱出した避難民の数は10万におよぶ。一部は安全なクルディスタン地域に逃れたが、幹線道を閉ざされた住民5万の住民は山に逃れた。町も家も失い、ヤズディ教徒が受け継いできたコミュニティーは消滅した。家族が無事に避難できたわけではない。途中で殺害されたり、町に攻め込んだイスラム国によって若い女性が集団で拉致され、イスラム国の戦闘員に戦利品として分配されている。そのほとんどがいまも行方不明のままだ。写真は、シンジャル山の山頂から見下ろした町。(2014年9月、イラク・ニナワ県シンジャル山・玉本英子撮影)
シンジャル山には、クッブと呼ばれるヤズディ教徒の聖塔が点在する。イスラム国に制圧されたふもとの町や村にあった聖塔は次々と破壊されたという。(9月、イラク・ニナワ県シンジャル山・玉本英子撮影)
シンジャル山には、クッブと呼ばれるヤズディ教徒の聖塔が点在する。イスラム国に制圧されたふもとの町や村にあった聖塔は次々と破壊されたという。(2014年9月、イラク・ニナワ県シンジャル山・玉本英子撮影)

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