◆村にユダヤ人の入植地ハラメッシュが建設、抵抗を続けるパレスチナ住民
12月6日、トランプ米大統領は「エルサレムをイスラエルの首都として正式に認める」と発表した。エルサレムにはユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地があり、イスラム教徒が多くを占めるアラブ諸国や、地元のパレスチナ人らから強い反発が出ている。「首都認定」反対デモがあったヨルダン川西岸、ナビサーレ村では、イスラエル兵に抵抗した16歳の少女が逮捕された。古居みずえ(アジアプレス)の写真連載5回目。

1976年、ヨルダン川西岸ナビサーレの村の領内にユダヤ人の入植地ハラメシュが建設された。2009年には村から農業用の水源も奪われてしまった。(2017年12月30日撮影・古居みずえ)

イスラエル国内外で注目を浴びている少女がいる。ヨルダン川西岸のナビサーレ村に住む少女アヘッド・タミミさん。小さなときから金曜日のデモに参加し、完全武装した兵士に立ち向かっていく勇気ある姿は知られていた。その少女が逮捕されたことで注目を浴びたのだ。まだ16歳だという。「エルサレム首都認定」の抗議デモが村であった日、アへッドさんは家の敷地に入ってきた兵士たちを追い出そうとして兵士を素手で殴り、抵抗した。数日後の夜中に兵士たちがやってきて、寝ているアベッドさんを逮捕していった。現在もアヘッドさんは拘留中。あとで助けにいった母親も拘留中だ。(写真提供・家族)

ヨルダン川西岸のナビサーレ村。パレスチナ人が暮らすのどかな村だったが、ユダヤ人の入植地ハラメッシュが建設されてから地元住民は抵抗を続ける。10年近くにわたって、毎週金曜日に村民による非暴力デモが起こっていた。デモには男性だけでなく、女性や子どもも加わる。(2017年12月30日撮影・古居みずえ)

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