◆女性にのしかかる重圧

小型カメラで映像撮影するサルワさん。(2020年9月イドリブ郊外:同僚撮影)

ここの女性たちは経済的困窮だけではなく、社会的な問題にも苦しんでいます。女性は専業主婦が一般的なのですが、その多くが、戦争で夫を失いました。家族を亡くした悲しみだけではなく、突然、子どもや年老いた親を養わないといけないという重圧に追い込まれます。これまで働いた経験がなくても男性と同様に外に出て働かなければならなくなるのです。

そして今度は戦争という暴力だけではなく、心理的圧力にさらされるのです。過酷な仕事をしながら家族を養う女性たちに光を当てるような仕事をしたいと考えています。私はこの状況を容認することはできないからです。

◆人びとが故郷に帰る日を願い

イドリブで未熟児の医療状況について病院からリポートするサルワさん。(2020年5月:アレッポ・トゥデイTVより)

私はバシャール・アサド大統領の辞職を願っています。明確な理由もなく女性を逮捕し、拷問したりしたからです。国際社会と安全保障理事会が彼を起訴してくれることを願います。あまりにもたくさんの命が失われ、多くの人びとが国外に出ることを余儀なくされました。

誰だって自分の故郷に暮らすのが一番なのです。避難民、難民が国に帰れるようになり、故郷の町や村に戻れるようになることが願いであり、私の夢です。

【地図】イドリブ周辺の勢力図。反体制派とシリア政府軍(アサド政権)の戦闘が続く。爆撃や砲撃の巻き添えで、市民の犠牲も絶えない。勢力図は今年8月時点のもの。(地図作成:坂本卓/アジアプレス)