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私は、ジャンパーのチャックを上まであげ、宿に向かった。日が沈み始め、ちょっと肌寒い。ガソリンスタンドに立つ長身のガードマンは、湯気の立つコーヒーを両手で持って背を丸めている。
暗くなるにつれ、大通り沿いのカフェテリアが夕食を取る人たちで賑わい始めた。ロティサリーチキンの香り。ここはヨーロッパよりもヨーロッパっぽいと、宿にいたオランダ人観光客は話す。

ジンバブウェの首都ハラレ。2002年7月、少しドキドキしながら、私は久しぶりにこの町を訪れた。当時、ムガベ政権による白人農場奪取のため同国内の混乱と治安悪化が方々で語られていたが、町は相変わらず穏やかだった。確かに、目隠しをしていきなりここに連れて来られたら、ここがアフリカ大陸のただ中だとは誰もすぐには思わないだろう。こんな町並みも、この大陸の風景のひとつだ。
遠くて遠いアフリカの、なにげない日常の風景を連載してまいります。