日本のNGO団体IVYはイラク北部クルド自治区で学校修復事業を進めている。3月8日の会合には、教師らをはじめ、森安克美領事事務所所長(左から2番目)、アルビル教育省代表も参加(アルビル: ワシーム・ジョージ撮影)

◆「子どもたちに安全な教育環境を」老朽化した学校を補修

イラク北部クルド自治区アルビルで活動する日本のNGO団体IVY(アイビー・本部山形県)が、老朽化した学校の補修事業を進めている。校舎補修の話は生徒たちの元にも届いており、喜びの声が広がっている。(玉本英子・アジアプレス)

今回、7校の補修工事に取り組むのは、日本のNGO団体IVY。事業予算はおよそ4000万円で、日本政府が無償資金協力する。IVYは3月8日、補修計画に関する会合をアルビルで開き、学校の校長や教員のほか、イラク教育省担当者や、森安克美アルビル領事事務所所長も参加した。

クルド自治区は、イラクでも治安が安定した場所として知られてきた。宗派抗争に続き、2014年にイスラム国(IS)が台頭してイラク各地に戦火が拡大するなか、クルド自治区に大量の国内避難民が押し寄せた。自治区政府は急増した避難民の児童・生徒の対応に追われ、学校設備や校舎補修は後回しにされてきた。

20~30年前に建築された学校校舎は老朽化が激しく、破損も多い。生徒たちに危険な箇所も少なくない。補修が必要な学校はアルビル県内だけでも350校あるといわれる。今回の計画では、劣化の著しい7校の工事が進められることになった。

補修工事が行われる学校のひとつ、ハルマット男子高校(生徒数450名)はモスルやサラハディンなどからの国内避難民の生徒が大半を占める。
1年生のオベダくんはイスラム国(IS)が支配していた西部アンバル県から避難して3年になる。成績は優秀で、学校へ行くことが唯一の楽しみだ。
「トイレのタイル床が破損していたり、天井や階段もあちこちが壊れている。補修されたら安心して学校で勉強できるので嬉しい」と話す。

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