シリア・イドリブ県では物価は高騰し、主食のナンは内戦前の10倍の値段に。市民生活は困窮している。(8月中旬・イドリブ県南部カフェルヌブル:撮影・ジャベール・アル・バクリ)

◆市民生活はどうなっているのか

シリア北西部イドリブ県は、7年間にわたり反体制諸派によって支配されてきた。日本人ジャーナリストの安田純平氏が武装勢力に拘束されているといわれる。政府軍やロシア軍によるイドリブ奪還戦が迫るという情報が流れるなか、現地の市民生活はどうなっているのか。イドリブ県南部、ハーンシェイフンで取材活動を続けるシリア人記者、ジャベール・アル・バクリ氏(29歳)にネット電話を通して聞いた。(聞き手:玉本英子・アジアプレス)

シリアの北西部イドリブ県。今年に入り、ダマスカス郊外・東ゴータ地区や南部ダルアーでのシリア政府軍の攻撃から逃れてきた人たちが増えた。(8月中旬・イドリブ県南部カフェルヌブル:撮影・ジャベール・アル・バクリ)

◇ハーンシェイフンの状況は?

ジャベール・アル・バクリ氏:
イドリブ県南部に位置するハーンシェイフンは人口約8万人です。ここでは、2017年4月、化学兵器の爆弾が投下され、100人以上が死傷しました。現在も肺疾患や呼吸困難を訴える人たちが少なくありません。医薬品や医療機器が不足しているため、彼らが十分な治療を受けることはできません。

電気供給はずっとストップしたままです。そのため発電機を使います。食料は米、小麦、野菜が中心です。野菜は郊外の畑で採れますが、農村地域の住民も避難しているため、収穫量は非常に少なくなっています。物価は非常に高いです。例えば主食のパン(ナン)は、内戦前の10倍の値段になりました。ナンは7~8枚単位で売られるのですが、いま150シリアポンド(約32円)です。ここでは仕事がない人が多いため、買うのも容易ではありません。

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