経理員はこれから一人ずつ歌を唄えと言って、ミング兄さんから歌わせた。
ミング兄さんは『私の祖国』という歌をうたい始めた。

芝を踏みつけて歩き始め
愛国歌を聞いて夢を育むところ
私の祖国はとても大切で
この手に銃を持ち、哨所に立つ
ああ、愛しき私の祖国よ
ミング兄さんが歌うと、皆は拍手をしながら上手だと言った。次はぼくに歌わせた。
ここでは歌えと言われれば歌い、仕事をしろと言われれば仕事をし、どんなことでも言われるがまましなければならない。

清く青い空のように
純潔な夢を抱いた
若さが溢れ血たぎる青春よ
われ等の夢を皆あわせ
母なる党を支えていこう
青春よ
支えよう母なるわれ等の党を
ぼくが歌うと、次は「金日成将軍の歌」「金正日将軍の歌」「永遠にわれ等と共にいらっしゃる」を全員に歌わせた。
(つづく)
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