apnIMGP0021apnIMGP0022apnIMGP0023【ラワン人のジャンケン。ポーターたちが荷物を持つ順番や種類を選ぶ時、3つのパターン(弓・蟹・刀)を用いてジャンケンをしていた。公平な解決策としてジャンケン使う、それも3つのパターンを使っていた。ビルマ式のジャンケンとは異なる、これらの起源はどうやってもたらされたのだろうか】
彼らラワン族のジャンケンを見ていて、ほぉ、と思う。

彼らのジャンケンは、指で「蟹・刀・石」の形を作り、勝ち負けを決めているのだ。おお、こんなところにも、ジャンケンがあるのか。公平に勝敗を決める決め方が、それも3つの形で決めるとは、日本と同じだ。

それに、ラワン人のジャンケンは、ビルマ式ジャンケン「軍人・刀・虎」のそれとも異なる。私が面白いなあと思ったのは、国や地域によるジャンケンの違いよりも、このように公平さを保つ決め方がどこから、いつ、どのように伝わってきたのか、あるいはだれが発案したのか、という暮らしそのものである。
言葉や民族、国境や国籍、生活様式や決まりなど、自分にはその起源は分からない。その分からないということを感じた今、自分の中でどう処理すればいいのか。途方に暮れてしまう。

そして、それらをじっくり考える間もなく、翌日の行進が始まるのだ。自然の中では、そういう分からないということが、人間の存在をさらに小さくしてしまう。
つづく
<<<連載・第3回   記事一覧   連載・第5回>>>

★新着記事