アラブ諸国の政変で活用されたソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)。そのイラク版のひとつを運営する「イラキ・ストリート・フォー・チェンジ」のメンバーたち。携帯電話を使い、デモ現場からフェイスブックなどに情報をアップする。(撮影:玉本英子)

 

フェイスブックやツイッターなど、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)がアラブ諸国での大規模な反政府デモに影響を与えたといわれるが、イラクでもエジプトでのデモに影響を受けた大学生たちが、ネットを通して国内でのデモへの呼びかけや情報を流す活動を続けている。

「イラキ・ストリート・フォー・チェンジ」(変革のためのイラクの街頭)はバグダッド在住の大学生など6人が中心メンバーだ。彼らのフェイスブックの「フレンズ」はこの2ヶ月で2000人を超え、その多くを大学生が占める。メンバーは政府の政策やイラクはどうあるべきか、などをテーマに各地の学生どうしがフェイスブックやスカイプで意見交換している。

「イラキ・ストリート・フォー・チェンジ」は事務所を持たず、バグダッド市内にある無線LANのある喫茶店にそれぞれのパソコンを持ち集まる。自分たちでサイト運営費用などの活動資金を出しあっている。(撮影:玉本英子)

 

彼らが運営するサイトのひとつにプロテストマップ(抗議行動地図)がある。ページを開くとイラクの地図が現れ、各都市をクリックすると、抗議デモが行われた日にちや参加者数など細かな情報が表示されるしくみだ。
「各地の学生たちが携帯メッセージなどで連絡してくる。正確性を増すためメディアの情報も確認した上でアップしている」と、ページ製作を担当するハイダル・ハムズズさん(23)は話す。ハイダルさんは2008年頃からブログ製作を学び、NGOが主宰するメディアづくりのトレーニングなどにも参加して技術を向上させてきた。
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