◇選挙は形式 投票不参加は政治性問われる
24日に実施された地方人民会議代議員選挙の投票率は、この日の18時時点で99.97%に達したと、朝鮮中央通信が24日報じた。
同通信によると、99.97%は外国に滞在中か遠洋に出て仕事をしている者を除いた投票率。高齢や病気で投票所に行けない者は移動投票箱に投票したという。

金正日総書記はこの日、後継候補の金正恩氏と金慶玉(キム・ギョンオク)党組織指導部第1副部長を引き連れて、第264選区第150号分区の投票会場にて、平壌市人民会議の代議員選挙に投票した。
北朝鮮の地方人民会議の代議員選挙は4年に1度実施され、今年は約2万8千人が地方人民会議の代議員に選出されると見られる。

しかし、実質的に労働党の決めた人物以外に立候補することはできないため、選挙はまったくの形式に過ぎない。また、代議員が地方議会で行政や経済計画を論じたり決めることもない。
北朝鮮では、選挙に参加しないこと、反対票を投じることは重大な政治・思想問題とみなされるため、ほぼすべての人が参加し、賛成投票することが1950年代から続いていると、脱北者が共通して証言している。
【石丸次郎】

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