国連機関の支援品だという女性用の避妊のための器具

国連機関の支援品だという女性用の避妊のための器具

 

昨年10月、アジアプレスでは北朝鮮内部の取材協力者と共に、市場で医療器具や薬品が売られている実態を調査した。取材者のペク・ヒャンは地方都市で闇取 引されている医療器具などを撮影し、「国連の支援物資が横流しされたものだ」と断言した。編集部では、国連以外の外国の支援団体の援助品が含まれている可 能性は排除できないと考えるが、外国製の医療品、医療器具が闇取引されているのは間違いない。以下は、ペク・ヒャンが調べた、個人の家で「有償」で出産す る際に必要な器具や薬品の価格である。

家庭で出産に使われる道具
(2014年10月ある地方都市の医療器具および薬品の値段)

品目 個数 由来 価格
聴診器 1 国連 35000ウォン
血圧計 1 国連 30000ウォン
注射器 5mL 1 国連 300ウォン
注射器 20mL 1 国連 500ウォン
体温計 1 国連 13000ウォン
注射器ケース 1 国連 13000ウォン
ピンセット 1 国連 8000ウォン
鉗子 1 国連 13500ウォン
注射薬(ペニシリン) 1 国産 650ウォン
注射薬(レバノル) 1 国産 1500ウォン
生理用品 1 国産 1800ウォン
布製ナプキン 1 国産 650ウォン

(※ 2014年当時の実勢為替レートは、1ドル=約8000朝鮮ウォン)

注射薬と女性生理用品を除いたすべての医療器具や薬品は、国連からの支援されたものであったとペク・ヒャンは言う。国際社会が北朝鮮の民衆の健康増進と治療に使うように送った医療物資が、闇市で売られていたのだ。
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