北朝鮮国民を緊張、疲労させた労働党大会が5月9日に終了したが、時を置かずに開かれる総括会議では、幹部たちに「思想闘争」を伴った厳しい処罰が 予想され、一般住民の間にも憂鬱な空気が漂っているという。複数の取材協力者が伝えてきた。(カン・ジウォン/ペク・チャンリョン)

地方都市で行われた党組織の政治学習集会の様子。内容は金正恩への忠誠を訴えるものだった。(2013年夏撮影、アジアプレス)

地方都市で行われた党組織の政治学習集会の様子。内容は金正恩への忠誠を訴えるものだった。(2013年夏撮影、アジアプレス)

 

北部地域に住む取材協力者A氏は12日、「平壌から党大会参加者たちが戻って来たら、すぐに『70日戦闘総和(総括)』と幹部らに対する『思想闘争』が始まることになった。解任、降格のような処罰があるので、幹部たちは非常に緊張している」と伝えてきた。

北朝鮮では36年ぶりの党大会に向け、短期集中の増産運動=「70日戦闘」が2月24日から始まり、工場や農場、発電所などすべての職場でノルマの早期達成、超過達成が課せられた。職場に泊まり込んだり、長時間の残業が強いられた。

「70日戦闘」は5月2日に終了したが、すぐに党大会の特別警備期間に入ったためまだ総括が終っていなかった。党大会参加者が平壌から戻って来てから集中して行われるというわけだ。
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