
4月15日は故金日成氏の生誕記念の「太陽節」だった。ずっと民族最大の名節(祝日)と位置付けられて多くの関連行事が行われ、住民には特別配給が支給されてきたが、近年簡素化が進んでいた。今年はどうだったか? (石丸次郎/カン・ジウォン)
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◆金日成より正恩氏への言及が多かった
15日当日の晩、北朝鮮北部に住む取材協力者の女性は、「太陽節の行事は、女性同盟で金日成の銅像への花束贈呈式と、30分の記念講演会を行っただけで、それ以外は何もありませんでした」と伝えてきた。
複数の協力者たちによれば、2023年頃までは、体育大会や忠誠の歌の集まり、金日成の偉大性学習などの行事が数日にわたって行われるのが慣例だったが、年々簡素化が進んでいた。
「講演は、『代を継いで人民のために奉仕する白頭山の偉人たち」という金一族についてのもので、金日成よりも、今の元帥(金正恩)に関する内容の方が多かったですね。娘について? あの子のことは何も触れられませんでした」
◆特別配給は靴下2足と食用油
太陽節に際しては、地域と職場毎に住民に特別配給を出すのが慣例だ。かつては食品、コメ、酒、たばこ、学用品、学生服、歯ブラシなどが配られたが、近年は経済悪化を反映して、首都平壌以外では質量共に劣化が著しい。今年の特別配給はどうだったか?
「名節配給は、食用油を世帯当たり500グラムずつと、地方工場で生産された靴下2足が配られました。それから、パンを各世帯に1キロずつ販売しました。それだけです」
また、15日に合わせて、食べ物もお金も底をついた「絶糧世帯」に、洞事務所(町役場)が食糧を3キロずつ支給したという。
「それも退役軍人や国家功労者の貧困家庭に優先的に支給したため、暮らしが苦しい他のお年寄りから、『同じ人間なのに何が違うのか』と不満の声が出ていました」と、協力者は付け加えた。ただし、配給内容は地域によつて異なる可能性がある。
金日成氏の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿への15日の参拝は、党と政府の幹部だけが行き金正恩氏は欠席、花籠だけが供えられたと朝鮮中央通信が伝えている。
北朝鮮は、金日成生誕の1912を元年とする独自の「主体年号」を使ってきたが、2024年10月から、公式使用をやめている。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。























