イラン南東部の町バンダレ・アッバースからホルムズ海峡を臨む。(2012年3月撮影:大村一朗)

 

イラン海軍のサッヤーリー司令官は23日、同国南東部のホルムズ海峡に面したジャースク港の海軍基地で、「近い将来、大西洋においてもイラン海軍の姿を目にすることになるだろう」と語った。
同司令官は、ジャースク港の海軍基地でおこなわれた式典で、「公海上におけるイラン海軍の展開は、世界という舞台でわが国の力を示した」と述べ、「我々はこの3年間、イラン南東部沿岸から地中海に至るまで、一日も途切れることなく公海上に展開しており、近い将来、大西洋においてもイラン海軍の姿を目にすることになるだろう」とした。

イランは近年、同国南東部沿岸のオマーン海からインド洋北西部へと積極的に公海上への進出を図っており、海賊による商船やタンカーへの襲撃が多発するソマリア沖のアデン湾へは、海上警備のための艦船を派遣している。また、昨年2月には、1979年のイスラム革命後初めて、海軍艦船をスエズ運河から地中海に送った。
シリアの港湾を拠点に地中海から大西洋への進出を目論むイランだが、アメリカの反発は必至とみられる。
(大村一朗)

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