辛:はっはっは。それで満足か...(笑)。それではお見合いするときは必ず辛淑玉さんを通してくださいね。
ハナ:はい。必ず(笑)。

辛:そうだね...。ああいうタイプは「懐かしい」よね。今の日本はやさしい男の子がウケるからね。「海猿」か...。そうか...(笑)。ミーハーだな(笑)

辛:それじゃあ、お笑いの中で好きな人は誰?
ハナ:私はお笑いの人、ほとんど好きです。「タカアンドトシ」とか、「ダウンタウン」とか。漫才をしている人が好きです。北朝鮮でも「漫談」という2人でするお笑い芸があります。ああいうのを見慣れているから、すごく好きで良く見ています。
しんどい時期、日本に来て最初の頃は、日本の社会がどう回っているのか訳が分からなくて...。でも、しんどいときにお笑いを見ると、おかしくて笑っちゃうんですよね。

「うそ笑いでも笑ったら幸せになれる」ということです。本当にそうで、「ばかばかしい」と思いながらも笑っていたら、気持ちがちょっと前向きになったり、安らぐっていうのがあったんです。それで結構お笑いを見るようになりました。しんどいときは何も考えないでテレビ見て、「ばかだなぁ~」とか言いながら、わっはっはと笑って。そうするとちょっとすっきりするっていうのがありました。
泣くより笑うほうがいいです。それが少しずつ分ってきて、そこからお笑いにはまってしまいました。

◆「ミーハー」が生きる力!
辛:でも根本的にミーハーだと思う(笑)。それが日本で生きる力だね。北朝鮮移住者はまずミーハーになる!イケメンを探し、お笑いを見て笑う!最大のマニュアルを伝授していただきました(笑)。ありがとうね。
ハナ:すみません(笑)。

辛:会えて本当によかった。
ハナ:本の帯にメッセージを書いてくださって、ありがとうございます。あの本(「日本に生きる北朝鮮人 リ・ハナの一歩一歩」)の帯に寄せられた辛淑玉さんのコメント、(「ページを開いた途端、あなたはハナに恋をするだろう」)を見て、勝手に私のこと「かわいい」と言ってくれる人がいて...。

辛:かわいいよ、ハナ。すごくかわいいよ。悪いけど、いままで会った北朝鮮の移民の中でこんなにミーハーな子いたかなというぐらい、かわいいね(笑)。絶対だまされるわ(笑)。AKB48の中に入れてもいいよなぁ。ははは(笑)。
あとはいいところに就職して、「海猿」のような男をゲットして(笑)。
でも、強い男なんていない!(笑)。弱い男は暴力ふるったりするからね。オトコを信じてはいけない(笑)!辛淑玉の教訓(笑)!
ハナ:勉強になりました(笑)。

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辛淑玉(シン・スゴ):東京都生まれの在日コリアン3世。人材育成コンサルタント会社代表。マイノリティやフェミニストの立場からの人権問題についての著作や発言多数。東日本大震災後、宮城県や福島県などの避難所を取材、女性や災害弱者の視点で感じた経験を、講演などを通して伝えている。

リ・ハナ:北朝鮮・新義州市生まれ。両親は日本からの「帰国事業」で北朝鮮に渡った在日朝鮮人2世。中国に脱出後、2005年日本に。働きながら、高校卒業程度認定試験(旧大検)に合格し、2009年、関西学院大学に入学、2013年春、卒業。現在関西で働く。今年1月刊行の手記「日本に生きる北朝鮮人 リ・ハナの一歩一歩」は多くのメデイアに取り上げられた。

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