〔イラク・シリア現地報告〕写真特集(6) イスラム国に迫害され離散するヤズディ住民

【シリア北東部】 これまでの日常生活をすべてが絶たれ、影響は子どもたちにもおよんでいた。ネウロズ・キャンプでは学校へ行けなくなった子どもたちの学習支援活動が、赤新月社などの協力で始まった。どの子どもたちも表情は暗かった。（シリア北東部・デレクで 2014年９月・玉本英子撮影）

【シリア北東部】 ８月にイスラム国に包囲されて数万人が逃げたシンジャル山では暑さと飢えで1000人近い人たちが命を落とした。「山で赤ちゃんやお年寄りが死ぬのを見た」と話す小学生。（シリア北東部・デレクで2014年９月・玉本英子撮影）

イスラム国に町を制圧され、殺戮と女性拉致が始まるなか、脱出できなかった住民はシンジャル山に逃げ込む。山で包囲され、孤立した住民を救出したのは、クルド組織、人民防衛隊（ＹＰＧ）とクルディスタン労働者党（ＰＫＫ）の合同戦闘部隊だった。住民の一部は国境を越えて、シリア側のクルド人居住地域に搬送、保護された。シリアのカミシュリ、ハサカの一部ではアサド政権の政府軍が各派と対峙しながら分割統治している。