提訴から4年半。避難した人、残った人、それぞれの痛みを胸に刻んできた。「どちらも苦しい。どこにも幸せがない」というのが実感だ。国と東電の責任を明らかにし、避難者も、残った人も、福島県民も、そうでない人も、区別なく被害救済されることを願う。

今回の判決では会津と栃木の原告の賠償を退けられた。空間放射線量を事故前の水準に引き下げる「原状回復」も認められず、原告側は控訴。被告の国・東電側も判決を不服として控訴し、審理は高裁に移る。

3・11から6年7カ月。自主避難者への住宅支援打ち切り、避難指示区域の縮小などが進む一方で、国と電力会社は再稼働を推進。人生も根こそぎ奪われた人たちの叫びも、司法の断罪もどこ吹く風だ。衆院選でも論戦のテーマにはならなかった。(栗原佳子/新聞うずみ火)

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