◆無線・有線式ドローンは一長一短
前線地帯を走る軍用車両の多くが、防護用の金網で全体を覆い、無線妨害装置(ジャマー)をルーフに取り付けるようになった。ジャマーが発する妨害電波は、50~100メートルの距離に近づいた機体の操縦信号を遮断し、コントロールを失わせて落下させる。だが飛行中に周波数を切り替えるなど、ジャマーを突破する機種が登場。これに続いて開発されたのが光ファイバーケーブルで遠隔操作する有線式ドローンだった。


有線式によって、ジャマーは無意味となった。だが、一長一短があるという。
バンデラ操縦士は、説明する。
「有線式はジャマーを突破できる。また、建物内部や茂みに侵入すると無線式は信号が途切れ不安定になるが、有線式だと建物の奥まで入り込んでいける。他方で、これまでの無線式ドローンは3kgの弾頭を搭載できた。有線式はケーブルタンクの重量があるから、1.5kgの弾頭しか積めず、速度もわずかに遅くなる。それが難点だ」
新型の有線式が無線式にとって代わるかと思っていたが、状況に応じて無線・有線式を使い分ける複合戦術をとっているとのことだった。
これまでにどれぐらいのロシア兵を殺したのでしょうか、と私は聞いた。
「何人かは言えない。だが、たくさん仕留めたよ。とてもたくさんの数だ」
彼は、静かに言った。(つづく)



※ 取材時から少し時間が経過しての掲載ですが、部隊配置などの情報を考慮して時間差が出ています。また任務中の兵士はフルネームが出せない場合があり、兵士のコールサイン(ポズブノイ)名で表記することがあります。
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